アキレス腱断裂
病気の概要
アキレス腱(踵骨腱)は、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)とかかとの骨(踵骨)をつなぐ太い腱です。アキレス腱断裂は、加齢による腱自体の老化現象や、スポーツによる使いすぎを背景に、動作により急激にふくらはぎの筋肉が伸張・収縮した時に生じます。30~40歳代でスポーツ中、特にバレーボールやテニスなどでの踏み込み、ダッシュ、ジャンプからの着地などの際によく見られます。
症状について
受傷時は「ふくらはぎを蹴られた感じ」「ボールが当たった感じ」といった衝撃を感じ、破裂したような音を自覚することもあります。症状は痛み、歩行障害(しばらくすると歩行が可能になることが多い)、つま先立ちができないなどが見られます。完全に断裂した状態の時は、受傷部を触るとへこみを感じます。
検査について
多くの場合、X線(レントゲン)検査などからは異常を確認できず、アキレス腱の断裂部分を触れることで、へこみや圧痛を確認。または、足を動かして調べるThompsonテストにより、足先をかかと方向へ伸ばす動作を行えるかを確認します。
thompsonテスト
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断裂
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正常
治療
断裂の程度に応じて、ギプスや装具を用いた保存療法か手術療法(アキレス腱縫合術)を選択します。
病気の予防
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運動の前に必ず足首のストレッチを行ったり、急なダッシュやジャンプはできるだけ控えたりすることを心がけましょう。中高年の方は日頃からふくらはぎの筋肉からアキレス腱にかけての柔軟性を高めるようにしましょう。緩い靴は履かないなど、運動をする際の靴選びも重要です。
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監修:山下 学
整形外科/外傷グループ
よくあるご質問
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ジョギングやレクレーションをするのであれば手術が推奨されます。再断裂率は保存療法で約12~20%、手術療法で1.7~2.8%です。
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約2~3ヶ月程度です。手術療法と保存療法に大きな差はありません。
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良いか迷ったときなどお電話ください。
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