前十字靭帯損傷
病気の概要
-
バスケットボールやサッカー、スキーなどにおけるジャンプからの着地、方向転換、急停止などの動作の時(非接触損傷)や、スポーツ中に相手とぶつかった際(接触損傷)に、脛骨(すねの骨)が前方へずれ、外部から力が加わることで生じます。女性によく見られ、半月板損傷を伴うことがあります。そのまま放置すると膝くずれ(膝がカラダを支えることができず、ガクンと膝から崩れる症状)を繰り返します。
症状について
受傷時は「ブツッ」という破裂したような音と激しい痛みが生じ、数時間以内に関節血症(関節内に血がたまり腫れる)や膝が動きにくくなります。受傷直後でも歩けることがあります。3週間ほどで痛みや腫れは治まりますが、その後も歩行中などに膝がくずれるといった症状が続きます。
検査について
前十字靭帯はX線で撮影することはできません。MRIであれば、半月板の損傷も同時に調べることができます。手術を行うことを前提として関節鏡検査を行う場合もあります。
治療
軽症かつ受傷後にスポーツなど激しい運動をする機会が少ない場合は、保存療法として装具療法や大腿四頭筋訓練などを行います。受傷後も盛んにスポーツを行う場合や、膝くずれを繰り返す場合には、手術療法として靭帯再建術を行います。
病気の予防
膝まわりのストレッチや筋力トレーニングを行うことが重要です。
-
監修:山下 学
整形外科/外傷グループ
よくあるご質問
-
保存療法と手術療法では手術療法が推奨されています。特にジャンプやターンを要する競技では必要です。
-
手術前から可動域訓練や筋力訓練のために通院リハビリを行います。可動域が130度までとれてから手術を行います。入院期間は1~2週間です。復帰は術後約10カ月です。
お腹や頭が痛い、急なケガ、病院に行ったほうが
良いか迷ったときなどお電話ください。
良いか迷ったときなどお電話ください。
24
時間救急相談ダイヤル