踵骨骨折
病気の概要
踵骨(しょうこつ)はいわゆるかかとの骨です。主に高所からの転落によりかかとを強打して受傷します。また、スポーツによってかかとに継続的に負荷がかかることで、踵骨が疲労骨折を起こしたり、高齢者は階段を踏み外しただけで骨折したりすることもあります。また、骨粗鬆症などで骨が弱くなっている場合、アキレス腱の引っ張りなどによって受傷することもあります。
症状について
骨折を起こした直後から強い痛みが生じます。骨の変形や腫れ、皮下出血、足首を動かしたときの痛みなどが現れ、かかとに体重をかけることができなくなります。ときに、腫れた部分が周囲の血管を圧迫し、血流が減少することで組織の損傷や壊死(一部組織や細胞が死んでしまう状態)が起こることがあります。
検査について
X線(レントゲン)検査で骨折の有無を確認します。骨折した骨のずれが大きい場合はCT撮影で踵骨全体の画像をとらえます。
治療
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踵骨は全体重がかかる骨であるため、治療はかかとの上にある関節との関係を重視した整復と固定が必要です。骨のずれが少ない場合はギプスや装具を使った保存療法を行い、ずれが大きい場合はスクリューなどで踵骨を直接固定する手術療法を行います。
病気の予防
高所で作業等を行う際に転落や店頭に注意を払うのはもちろん、足裏に負担の少ない(ソールが厚い等)靴を選ぶことが大事です。踵骨骨折は治療が難しく快復に時間を要しますので、スポーツ選手の方は疲労骨折の対策も十分に行う必要があります。
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監修:山下 学
整形外科/外傷グループ
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