片側顔面けいれん
病気の概要
顔面の動きを司る顔面神経が脳の血管に圧迫されることにより、片側顔面にぴくつきが起こる病気です。
症状について
目の周りのぴくつきから始まり、口角のひきつりへと進行するのが最もよくみられるパターンです。人前などで緊張すると、いつもよりひどく症状が現れます。
けいれんの回数が増えると、まぶたがいつも閉じている状態になってしまい、日常生活に支障を来してしまいます。また、けいれん側に強い肩こりがある方が多いようです。けいれん側の耳の聴覚異常(音が響くなど)を訴える方もおられます。
検査について
顔面神経圧迫の状態を確認するために、頭部MRI検査を行います。
治療
ボトックスという薬を顔面の筋肉に注射する治療と、手術治療があります。
ボトックス治療は美容形成科で顔面の皺とりにも使われている薬で片側顔面痙攣を3~4ヶ月抑える効果があります。治療効果が短いので根治治療を希望される方には手術治療の選択肢があります。
手術治療では、耳の後ろの髪の生え際あたりを、できるだけ傷跡が目立たないように小さく切開して頭蓋骨に小さな穴を開け、顔面神経を圧迫している血管を、顔面神経から離して移動させます。
脳血管の形状や数には個人差があり、場合によっては血管を移動させることが難しいこともあります。この場合は、血管と顔面神経の間にクッションを挿入する方法を選択します。7日程度の入院期間となります。この治療の合併症に同側の聴力低下があります。ABR(聴性脳幹反応)という聴神経のモニタリングを行いながら聴神経へのダメージを早期に察知し聴力低下を予防します。
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監修:祝迫 恒介
脳神経外科/脳腫瘍センター長
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