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2021.10.21(最終更新日:2021.10.21) Dr.畑の 焼酎入門

第14回 鹿児島は25%、なぜ宮崎は20%?

米盛病院の非常勤医師であり、焼酎マイスターの資格も持つDr.畑がお届けする鹿児島ならではの焼酎雑学。

 

皆さん、こんにちは。 宇治徳洲会病院救命救急センター長(兼米盛病院非常勤医師)の畑です。

皆様は、つつがなくお過ごしでしょうか?  「つつがなく」と言う言葉、「コロナなく」と言い換えたい気分ですね。米盛病院でもクラスターが発生した時期があったと伺っております。(米盛病院HP:新型コロナウイルス感染症クラスター 収束宣言
短期間で収束できたとは言え、きっと大変だったろうと京都からも案じておりました。今後も鹿児島の皆様が、「コロナなく」過ごされていることを心から願っております。

 

今回のテーマは「鹿児島は25%、なぜ宮崎は20%?」です。

皆様はこのことを不思議に思われたことはないですか?
鹿児島の人は伝統的に25%の焼酎をお湯割りで飲むのが好きですが、宮崎では20%の焼酎を「き(生)=ストレート」で飲む人が多いようです。

では、なぜ鹿児島は25%の焼酎なのに、宮崎は20%の焼酎が多いのでしょうか?
この理由は、実は酒税法という法律が原因だったのです。と言われてもさっぱりわかりませんよね。

かつて焼酎は酒税法によりアルコール度数25%以上と決められていました。そして、25%を1%超えるごとに税金が上がるように決められていたのです。ですから、多くのメーカーは焼酎の原酒(36%程度)に割水をして25% に調整し、販売してきました。

しかし、第二次大戦後、人々はとても貧しい暮らしを強いられ、焼酎を買えなくなったのです。そこで登場したのが密造酒。マフィアみたいですね。
密造酒は安い代わりに粗悪なものが多く、アルコール度数も20%程度でした。ときの政府は密造酒に対抗し、税収の落ち込みを防ぐ目的で税金の安い20%の焼酎の製造を正規のメーカーに許可したのです。しかし、なぜ宮崎なのでしょう?

実は、密造業者の拠点が宮崎にあったといわれています。このため政府は特に宮崎で20%の焼酎生産を奨励することにしたようです。
その結果、密造業者のいなくなった今でも宮崎の人たちにとっては20%の焼酎が当たり前となり、「き(生)」で飲むのが『通の飲み方』となったのです。

宮崎で20%の焼酎が飲まれている理由は、意外にも酒税法が原因だったのですね。驚きです!

今、自宅の冷蔵庫の中には宮崎の焼酎が入っています。今夜は冷やした20%焼酎を「き」で飲む予定です。たまには浮気もいいですよね(笑)。
秋の夜長、皆様もちょっぴりマフィアになった気分で「き(生)」の20%焼酎を楽しむのはいかがでしょうか。鹿児島を裏切っている(?)という「背徳感」がたまりません(笑)。

次号は「熊本まで南下した日本酒文化。鹿児島には入れず…なぜ?」です。お楽しみに!

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焼酎マイスター Dr.畑 

宇治徳洲会病院 救命救急センター長 / 米盛病院 非常勤医師 畑 倫明

焼酎と温泉をこよなく愛する医師。追求心が強すぎて、好きなだけでは飽き足らず、「温泉ソムリエマスター」に続き、このたび「焼酎マイスター」「焼酎唎酒師」も取得!

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