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2020.02.04 INTERVIEW ~気になるあの方にお話聞きました~

車いすテニスで東京パラリンピックを目指す! 川野 将太選手

車いすテニスで世界と戦う。 クアードクラス(※1)で東京パラリンピックを目指す、車いすテニスプレーヤー・川野将太さん(シーズアスリート所属)にお話を伺いました。

 

車いすテニスとの出合い

 交通事故で首の頸椎を損傷して、車椅子生活を余儀なくされました。当時は地元である福岡県大牟田市の病院では手術ができないということで、同飯塚市にある総合せき損センターに転院して手術を受けました。それからおよそ1年間程入院をしていました。実際には半年程で、車いすを使って日常生活を送れる程に回復していたのですが、自宅をバリアフリーに改築するまで帰れない期間がありました。そんな頃に、せき損センターで車いすテニスと出合いプレーを始めました。
 18歳で退院した後しばらくコートから離れていましたが、20歳になる年にプレーを再開しました。周りの友人たちは高校を卒業し、社会人や大学生になっていく中で、自分だけ目標も何もない。何かをやらないといけない、とは思っていましたが、そのときはまだ社会に出ていく自信もありませんでした。そこで、外に出るのに慣れるために楽しみながら何か目標を持てるものがないかと考えたときに、車いすテニスを始めようと思いました。おそらく経験のある競技であったら、障がい者になって思い通りにプレーできないもどかしさ、悔しさを感じていたと思いますが、テニスは健常者の頃からまったくの未経験で、すごく新鮮に感じました。

テニスを「趣味」ではなく「競技」として選んだのは?

 始めた当初はリハビリ感覚で楽しみながらプレーしようと思っていました。しかし試合に出るようになると、「負けたら悔しい」という気持ちが強くなり、「楽しみ」から「勝つにはどうすればいいのか」を考えるようになっていました。ちょうどその頃、北京パラリンピックで国枝慎吾選手が金メダルを取られた姿を見て、感動を覚えたのと同時に、「自分もこんな大舞台でプレーをしてみたい」という気持ちが出てきたこともあり、こ れを機に4年後のロンドンパラリンピック出場に向けて活動しようと心に決めました。

競技を始めて4年でパラリンピック入賞

 まずは、ロンドンパラリンピックに向けて練習環境を変えました。クラブチームで先輩方に教えてもらうスタイルから、健常者のプロのテニスコーチに習うようにして、動きやフォームなどを一から学び直しました。
 練習拠点については、佐賀県にある西九州大学さんのご厚意で、校内にあるテニスのハードコートを貸していただけるということになりました。さらには、同大学の先生方が、私のロンドンパラリンピック出場をサポートしていただくプロジェクトを立ち上げてくださり、そこから管理栄養士の先生による食事管理であったり、心理学の先生によるメンタル面の強化、あるいは理学療法の先生による運動機能の強化など、たくさんの先生方にご協力をいただきました。私が4年間の準備でロンドンに行けたのは、技術面だけではなくて、スポーツ競技として必要な栄養管理であったり、メンタルであったり、そういったことをケアしていただけたのが大きいと実感しています。本当に良い出会いをいただき、運が良かったと思っています。

東京パラリンピックに向けて 海外の大会を転戦

 2019年も海外の多くの大会に出場しました。日本から出国している期間を合わせると、1年のうち4~5カ月は海外にいることになります。おおよそ1回の遠征で2~3大会を連戦するのですが、1大会に大体1週間(移動も入れて)かかります。遠征先はヨーロッパやアメリカが中心ですが、2019年からアジアの大会にも出場するようになりました。
 ヨーロッパやアメリカの大会は試合のグレードが高くて、高いポイント(※2)が取れる大会が多いのですが、そういう大会であるほどトップクラスの選手が多く集まります。逆に昨年末に出場したタイやマレーシアの大会はグレードは低いですが、決勝戦に勝ちあがることでポイントを積み重ねることができる。そういう駆け引きはあります。
 東京パラリンピックの代表は、今年の6月までのランキングをもとに選考されます。その時点で12位に入っていれば、ダイレクトで内定をもらうことができます。総枠は 16席。あとの4人は、いわゆる推薦枠になります。
 現在、自分のランキングは15位。東京パラリンピックに選ばれるには、最低でも3つ上げないといけません。ランキング10位から16位あたりまでは、ポイントはほぼ横並び。まずはその代表選考ゲームにしっかり取り組んで、内定が決まったら、さらに上位の選手を想定して練習していくことになると思います。

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