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2019.12.02 Dr.畑の 焼酎入門

第4回 プリン体ゼロってどういう意味?

 皆様、こんにちは。米盛病院外科部長の畑です。焼酎マイスターDr.畑の焼酎入門も4回目になりました。季節は秋、食欲の秋です。そして、焼酎の新酒が出るのもこの季節です。皆様は
お元気にお過ごしでしょうか?この季節、世の中は美味しいものにあふれていますね。しかし、血液中の「尿酸値」が高いと健康診断で指摘されている方にとっては、美味しいものって目の毒ですよねぇ。尿酸の元になるのが、プリン体なのですが、美味しいものにはなぜかプリン体が沢山含まれているような気がします。でも、プリン体のこと、詳しく知っている人って少なくないですか? 今回はプリン体のことを詳しくお話ししましょう。
 さて、プリン体って何なのでしょうか? そもそもプリン体とは全ての生物の遺伝子(DNA)を形作っている物質の一つです。核酸の仲間、アデニンやグアニンこそプリン体なのです。昔、学校で習いませんでしたか? そして、それらの代謝産物の最終形が尿酸というわけです。血液中にこの尿酸が増えてくると、時に関節の中で析出して結晶化し、激しい痛みを伴う痛風発作を引き起こします。痛風って本当に辛い病気なのですが、暴飲暴食
などの不摂生の結果として起こることが多いと認識されているので、あまり同情してもらえません。それも痛風の辛いところですね。プリン体は遺伝子を形作る物質だと言いました。すなわち、主に細胞の核の中に存在するのです。と言うことは、人間が食べる『全ての生物』の中にプリン体が含まれていることになりますね。そして、プリン体の含まれる量は「細胞の密度」によって決まることになります。

 では、簡単な問題を出します。『鶏卵とイクラと明太子の3つをプリン体の多い順に並べよ』という問題です。さあ、分かりますか? 答は簡単です。細胞分裂していない鶏卵は、1個しか細胞がありません。イクラは数えるほどしかありません。明太子は…。ちょっと数えきれませんよね。と言うわけで、プリン体の多い順に並べると、明太子>イクラ>鶏卵ということになります。実は鶏卵はプリン体がほとんどゼロなのです。次に、肉と野菜を比べるとどうでしょうか? 動物細胞には細胞壁がなく、植物細胞は分厚い細胞壁に囲まれています。つまり、細胞の数は動物の方が植物より圧倒的に多くなりますよね。ですから、野菜より肉の方がプリン体が多いということが分かります。では、牛乳やチーズはどうでしょう? 驚くなかれ、乳製品はほとんどプリン体が入っていません。お乳って、汗と同じく「分泌物」なので、中には細胞が入っていないのです。お分かりでしょうか? 「細胞の数」=「プリン体の量」と考えてほぼ間違いありません。尿酸値を気にしている皆さん、さあ、どんなものを食べればいいか分かりましたか? 蒸留酒である焼酎は、もろみ(アルコール含有物)を温めて、蒸発してきたアルコールを集めて作ったものです。プリン体は蒸発しないので、焼酎には全く含まれません。ビールなどには結構沢山プリン体が含まれていますが、焼酎は完全にゼロです。最高でしょ?笑。しかし、アルコールそのものにプリン体を増やす作用があるので、いくら焼酎がプリン体ゼロだと言っても、やはり飲み過ぎには要注意です。

次号は「焼酎お湯割りはなぜお湯が先?」です。お楽しみに!

焼酎マイスター Dr.畑 

米盛病院 外科部長 畑 倫明

焼酎と温泉をこよなく愛する外科部長。追求心が強すぎて、好きなだけでは飽き足らず、「温泉ソムリエマスター」に続き、このたび「焼酎マイスター」「焼酎唎酒師」も取得!

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