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2020.02.04 Dr.畑の 焼酎入門

第5回 焼酎お湯割りはなぜお湯が先?

 

 皆様、こんにちは。米盛病院外科部長の畑です。『焼酎マイスターDr.畑の焼酎入門』も5回目になりました。季節は冬。寒くなってきましたね。そして、焼酎のお湯割りが最高に美味しい季節の到来です。
 ところで鹿児島では、焼酎のお湯割りを作るときに「お湯を先に入れないと叱られる」と聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?(笑)。叱られるかどうかはさておき、なぜお湯割りは「お湯が先」なのでしょう? 皆さんは正しく答えられますか?
 「焼酎お湯割りはなぜお湯が先?」という問題の答えは、諸説あります。多くの皆さんの答えは「よく混ざるから」です。これも正解の一つですね。最初の図を見てください。

 お湯割りを作ったときのコップ内の上部と底部の温度変化をグラフにしました。左が「焼酎先」、右が「お湯先」です。焼酎先だと上部と底部の温度差が大きいことが分かります。一方、お湯先の場合は上部と底部の温度差が少ないですよね。よく混ざっている証拠です。では、なぜでしょうか? これは、「比重」の問題です。通常はアルコールの方が水より軽いので、水割りを作るときは焼酎の方を先にいれ、後から水を入れます。その方が良く混ざるからです。お湯割りの場合、お湯の温度が高いと、実は焼酎とお湯の比重が逆転するのです。その結果、後から入れる焼酎がうまく沈んで行き、よく混ざることになるのですね。逆にお湯を後で入れるとあまり混ざらない上に、コップの上部にお湯がたまり、最初の一口めは薄くて熱いお湯割りになります。これは美味しくなさそうですね。
 しかし、理由はそれだけではありません。実は飲み頃温度との関係も重要なのです。
2つめの図を見てください。

 この図は、人間の舌が感じる味覚と温度との関係を表したものです。冷たくすると甘みは抑えられ、渋みや苦みが増すことが分かりますね。一方、温めると雑味が抑えられ、甘みが増すことになります。40℃くらいが飲み頃ですね。さて、もう一度、最初の図に戻ってみて下さい。焼酎を先に入れた場合、コップは冷たいままですから、お湯を入れると最初は熱く、その後急速に冷えていきます。飲み頃温度は長続きしませんね。逆にお湯を先に入れておくと、コップに熱が移るのでお湯の温度が下がり、すぐに飲み頃温度に到達します。しかも、器が温まっているおかげで、簡単には冷えず飲み頃温度が長続きすることになるのです。図を見ると、右のお湯先の方はず~っと長く飲み頃温度が続いています。昔の人は偉いですね。理論的にも正しい方法でお湯割りを作っていたのです。驚きですね。

次号は「焼酎前割りはなぜうまい?」です。お楽しみに

焼酎マイスター Dr.畑 

米盛病院 外科部長 畑 倫明

焼酎と温泉をこよなく愛する外科部長。追求心が強すぎて、好きなだけでは飽き足らず、「温泉ソムリエマスター」に続き、このたび「焼酎マイスター」「焼酎唎酒師」も取得!

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