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2020.07.20 Dr.畑の 焼酎入門

第7回 減圧蒸留って知っていますか?

皆様、こんにちは。宇治徳洲会病院救命救急センター長の畑です。「あれ?」と思われた方も多いことと思います。家庭の事情で関西に戻ることになりました。しかし、ご安心ください。米盛病院には非常勤として定期的に来鹿しますし、「焼酎入門」は続きます。焼酎は永遠です!(笑)。
 「焼酎マイスターDr.畑の焼酎入門」も2年目に突入しました。今回初めて「焼酎マイスターDr.畑の焼酎入門」をお読みくださる方も、一話完結の読み切りですのでぜひ最後までお付き合いください。
 さて、今回は「減圧蒸留って知っていますか?」です。焼酎製造工程における蒸留方法の違いで、焼酎が全く違った風味になることをお話しましょう。 最近、見た目にも涼しげな夏限定の焼酎ボトルなどをよく見かけます。夏限定と言われるものは、味わいもさわやかで、ロックやソーダ割りがお勧めです。実は、夏限定の焼酎の中には「減圧蒸留」のものが多いのです。それでは「減圧蒸留」っていったい何なのでしょうか?
 蒸留とはそもそも水( 100℃)とアルコール(78.3℃)の沸点の違いを利用して、純度の高いアルコールを得ることを言います。しかし、この場合の沸点はあくまで1気圧の条件下での話です。1気圧の条件で蒸留することを「常圧蒸留」と言います。では、もうお分かりですね。気圧を下げて、真空に近い状態で蒸留することを「減圧蒸留」と言うのです。
 減圧蒸留の場合、正確な数値は分かりませんが、沸点はかなり低く(50℃くらい?)なります。言い換えると、高温で蒸留するのが「常圧蒸留」、低温で蒸留するのが「減圧蒸留」とも言えるわけです。
 高温で蒸留すると様々な物質がアルコールの蒸気に混ざって一緒に出てきます。一方、低温で蒸留するとアルコール以外のものがあまり出てきません。つまり、常圧蒸留は「複雑な風味」になり、減圧蒸留は「あっさりした風味」になると言ってもいいでしょう。
 従来の鹿児島の芋焼酎はほとんどがこの「常圧蒸留」であり、複雑で芳醇な風味が特徴です。お湯割りで飲むとすばらしさが際立ちます。
 「減圧蒸留」は比較的新しい銘柄に多く、あっさりとして癖がなく、ロックやソーダ割りに良く合い、女性にもお勧めです。暑苦しいこの季節、昔からのお湯割り焼酎派の皆さんも一度、あっさりした「減圧蒸留」の焼酎を試してみませんか? ラベルに書いていなくても、インターネットでちょっと検索すれば、常圧か減圧かも分かりますよ。ぜひ、さっぱりとしてフルーティーな減圧蒸留焼酎を体験してみてください。きっと新しい発見が待っていますよ!

 


次号は「突然変異でできた白麹の話」です。お楽しみに!

 

焼酎マイスター Dr.畑 

宇治徳洲会病院 救命救急センター長 / 米盛病院 非常勤医師 
畑 倫明

焼酎と温泉をこよなく愛する医師。追求心が強すぎて、好きなだけでは飽き足らず、「温泉ソムリエマスター」に続き、このたび「焼酎マイスター」「焼酎唎酒師」も取得!

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