学生時代、私は結婚式場やホテルで接客のアルバイトをしていたこともあり、将来は“いろいろな人と接し、接した相手に喜んでもらえるような仕事に就きたい”と漠然と思っていました。その折に、当院で手術を受けた親戚が、スタッフのホスピタリティにとても感動したという話を聞いて、漠然とした思いは次第に米盛病院の医療コンシェルジュという仕事への関心につながっていきました。その後、短大時代の恩師の強い勧めもあり、当院の就職ガイダンスに参加した私は、「まわりの人たちの幸せな笑顔が、私たち職員の喜びです。」という理念に強く惹かれたことが最終的な決め手となって、入職を決意しました。
入職後、最初の2年間はメディカルクラークとして、その後は医師事務作業補助者(以下、MA)として勤務しています。医療知識が全くない状態で入職したため、初めのうちは疾患や医学用語などの医療知識を習得することに苦労しました。しかし、適切なアドバイスをくださる先輩方や、一緒に勉強してくれる同期など、周囲の協力があったため、徐々に医療知識を身につけることができました。また、何より多くの医療知識を習得することができたのは、日常診療において、患者さんと接する実践の場が多くあったからだと思います。近頃は、疾患や治療方法、手術方法についてより掘り下げた内容についても学びたいと思うようになり、医療に対する関心は日々増すばかりです。現在は、更なる成長のため、医師や看護師といった医療スタッフが参加するカンファレンスへ積極的に参加し、自己研鑽に努めています。
私たちMAは、医師とともに外来業務や病棟回診などを行うため、患者さんと接する場面が多くあります。痛みや不安を抱える患者さんに対して、その方の不安を取り除けるように、患者さんお一人おひとりに合わせて臨機応変に対応することを心がけています。対応を行うなかで、ある患者さんが3回の手術を受けられ、長い闘病生活の末に退院された際、お礼のお手紙をくださいました。そのお手紙には、私が普段からその方へ行っていたお声がけに対するお褒めの言葉や感謝の気持ちがつづられており、“自分の心がけが、患者さんの喜びにつながったんだ”と、とても嬉しい気持ちになったことを今でも覚えています。この出来事を通じて、私たちMAは、患者さんに直接医療を提供することはできなくても、患者さんの不安を取り除き、安心感を与えることはできるのだと強く実感し、自信につながりました。
入職してからの10年間を振り返ってみると、あっという間の10年間でした。そのように感じる理由は、毎日多くの患者さんと出会い、一緒に喜んだり、時には悩んだりしながら充実した日々を過ごしてきたからだと思います。また、MAとして長く勤務するなかで、患者さんが私の名前や顔を覚えてくださっていたり、困ったときに直接お電話をいただいたりすることがあり、“医療業界を経験ゼロのところからスタートした自分が、今では患者さんから頼りにされる存在になったんだ”と実感し、やりがいを感じます。これからも、より専門性の高い知識を習得し続け、医師や周りのスタッフ、患者さんからより信頼されるMAを目指していきたいです。

