鹿児島出身ということもあり、当院についてはよく話を聞いていました。
初期臨床研修プログラムで1ヵ月間、研修先としてお世話になった際、整形外科の症例が多いことや、手術の執刀に専念できる環境に魅力を感じました。専門医を目指す私にとって最適な病院だと思い、後期研修先として選びました。
また、会長と理事長から、これからの当院の展開や後期研修についての取り組みなどのお話も伺い、その内容はもちろん、お二方の人柄と医療に対する熱意に魅力を感じたことも当院を選んだ決め手です。

まず、救急科と整形外科に半年ずつ在籍して外傷分野を学びました。その後、整形外科脊椎グループで脊椎に関する基礎的な診断や手技(外来診療を基本に、神経ブロック・ミエログラフィーの注入手技や脊椎手術の介助など)を学び、現在は整形外科外傷グループに所属しています。いずれのグループでも、指導医の先生の隣で自分が目指す理想の診察を見ることができ、大変勉強になります。
また、最初の研修先となった救急科では、さまざまなスタッフと関わる機会が多く、病院の組織体制や連携体制を早い段階で知ることができました。初期救急における診療科間の連携を学んだことは、その後の整形外科の研修に活かせたと思います。救急科の指導医の先生にも大変お世話になり、内視鏡の使い方から学会での発表の仕方まで、さまざまなことを丁寧に指導していただきました。そして、救急科での研修中にJATECを受講することができ、とても勉強になりました。
次の研修先となった整形外科では、指導医の先生に手技の丁寧さ・入院管理など、多くのことを教えていただきました。また、指導医の先生は患者様とのコミュニケーションをとても大切にしており、相手の目線に合わせた説明や対応をされているため、患者様からの信頼がとても厚いと感じています。医療の技術だけでなく「患者様に対する姿勢」も勉強させていただいています。

当院はオン・オフの切り替えがはっきりした病院だと思います。学んだことを振り返る時間や身体を休める時間がしっかりとれるのはありがたいことですね。実は、研修中に妻の出産に立ち会うことができました。指導医の先生から「手術があるときは代わるから」と声をかけていただき、出産日とその翌日、退院日にお休みを頂くことができました。とても感謝しています。
また、当院では、整形外科医に医師事務作業補助者(以下、MA)が1名ずつ就きます。電子カルテの代行入力や医療文書の作成補助などをしてくれるので、医師がより診療に集中できる環境が整っています。MAのなかには複数の医師に就いたことのある経験豊富なスタッフもおり、頼りになる存在です。

オフはサッカーとフットサルを中心に、ゴルフ・マラソン・水泳とさまざまなスポーツを楽しんでいます。サッカーとフットサルはリーグ戦に参加していますし、年2回開催される米盛病院ゴルフコンペにも行きます。鹿児島は、ゴルフ場や練習場に車で気軽に行くことができるので、ゴルフ好きな人にとっては良い環境だと思います。ほかには、医局の先生方と釣りにも行きますね。また、鹿児島は美味しい飲食店がたくさんあるので、家族との外食もオフの楽しみの1つになっています。

まずは整形外科専門医の取得に向けて、さまざまな症例を経験して一人前になることです。そして将来的には、サッカーのチームドクターを目指したいと思っています。短期の目標としては、脊椎の基本的な診断を一通りしっかりと習得することです。痛みがある患者様に「ブロック注射で様子を見る」あるいは「手術適応として手術を勧める」などといった診断力を磨き上げていきたいです。あとは、「創外固定の手術を執刀医としてできるようになること」、外傷の患者様に対して「早期復帰が可能な治療をできるようになること」など。できるようになりたいことはたくさんあります。すべてにおいて精通していきたいです。
当院は、整形外科医として救急や外傷を目指す方にはとても魅力のある病院です。ベーシックな症例からアドバンストな症例まで幅広い症例が集まるので、整形外科専門医を目指しながらサブスペシャリティを考えるという方にもお勧めです。もちろん、脊椎や関節を中心に学びたい方にもぴったりな病院だと思います。鹿児島大学病院やほかの医療機関の先生と症例検討をする機会も多々あり、多くの先生方とのつながりを持つことができることも魅力の一つです。
また、自分が担当した患者様に合併症がある場合もほかの診療科の先生にサポートしていただけるので、入院から退院まで診療を担当することができます。最後に、病院見学は1日だけではなく、じっくり3~4日滞在されることをお勧めします。可能であれば1週間!当院の良いところをたくさん発見していただけると思います。
経歴
- 2015年3月 鹿児島市立病院 初期臨床研修修了
- 2015年4月 社会医療法人緑泉会 米盛病院 後期臨床研修医(整形外科)
- 2020年3月 日本整形外科学会認定整形外科専門医