2024.03.06(最終更新日:2024.05.13)
令和6年能登半島地震 被災地支援活動報告
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米盛病院からは、DMAT(※1)、JMAT(※2)、JRAT(※3)、災害派遣薬剤師として13名が派遣されました。JMATとして被災地で医療活動を行った当院救急科の倉田医師が現地での活動を報告します。
※1:DMAT:災害派遣医療チーム
※2:JMAT:日本医師会災害医療チーム
※3:JRAT:日本災害リハビリテーション支援協会
石川県輪島市門前町での主な活動
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輪島市門前町の避難所などで3日間(1月23日~25日)、JMATの一員として医療活動を行いました。
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町内には診療所が2カ所しかなく、うち一つが震災の影響で閉院状態。もう一つの診療所では先生がインフルエンザに罹患しながらも、1日100人以上の外来患者さまや救急搬送の対応、避難所への往診をされていました。住民の皆さんからは「(激務の)先生を助けてほしい」という声が多く聞かれ、その先生の負担を軽減するべく、24時間対応の発熱外来を開設。市施設の駐車場でドライブスルー検査を実施し、インフルエンザや新型コロナに感染した患者さんの診療にあたりました。また避難所の往診や、重症患者さんの処置・搬送などもさせていただきました。
避難所運営やリハビリ、メンタル面でのケア
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避難所運営のチェックもJMATの大事な仕事の一つです。水や電気、ガスなどのライフラインの有無はもちろん、プライバシーが守られているか、衛生管理ができているか、ベッドやトイレの管理、土足禁止ゾーンの設定がなされているか、物資が足りているかなど、すべてチェックしていきます。
避難所周辺の駐車場には、建物の中での寝泊まりを怖れ、車中泊をしている方も多く見られました。2016年の熊本地震に派遣された際、車中泊が原因でエコノミークラス症候群を発症される方々が相次ぎましたので、日中はなるべく車外で体を動かすようにお話しさせていただきました。
こういった被災地での一連の活動の中で必要性を感じた、リハビリやメンタルケアチームの派遣要請を行いました。
活動を振り返って
活動最終日は私たちチームの帰還を惜しんでいただき、ある程度被災者の皆さんのお役に立てたのではないかと感じています。逆に私たちも、”災害が発生した時どこに避難するのか”などを家族と情報共有するなど、日頃の災害に対する備えについて考えさせられました。
「復興のビジョンが見えるまで、継続的な支援が必要です。今後もお手伝いできることがあれば惜しみなく協力したいです」