2019.07.02(最終更新日:2022.05.16)
整形外科とどう違うの!? 形成外科のギモンQ&A
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米盛病院では2019年4月から、形成外科の外来診療を開始しました。
そこで「知っているようで知らない」形成外科にまつわる素朴な疑問について、浅見崇医師に聞いてみました。
目次
- Q1 形成外科ってどんな診療科?
- Q2 形成外科と整形外科の違いは?
- Q3 縫合痕を目立たなくすることはできる?
- Q4 形成外科では美容外科を行うの?
- Q5 巻き爪も手術が必要?
- Q6 火傷した際の応急処置を教えて!
- Q7 機械で指を切断!まず、すべきこと
- 形成外科外来のご案内
Q1 形成外科ってどんな診療科?
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形成外科は、身体表面の傷や変形をきれいに治すことを主な目的とし、顔や手足などのケガ、顔面骨折、やけど、腫瘍、先天異常、皮膚潰瘍、再建および美容医療(美容外科)など、専門的な知識と技術をもって治療を行う診療科です。
また、必要に応じて他科の医師と協同して治療を行います。
Q2 形成外科と整形外科の違いは?
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形成外科では、先天的・後天的に身体表面に生じた見た目の良くない状態およびそれに伴う機能的障害の改善を目的として治療を行います。
一方、整形外科では骨や関節、筋肉や神経系からなる運動器の機能的改善を重要視して治療を行います。
Q3 縫合痕を目立たなくすることはできる?
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形成外科で行う手術については極力目立たずに治るように場所を選んで皮膚切開を行い、丁寧な手術操作・縫合処置を心がけて行います。
また、抜糸後には後療法としてテーピングなどを行います。怪我による傷については、長期的に目立つ瘢痕となった場合には修正手術により目立たなくなることもあります。
ケロイドや肥厚性瘢痕を生じた際には、内服や外用テープ、局所注射などにより目立たなくする治療を行います。
Q4 形成外科では美容外科を行うの?
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形成外科は、美容外科の基礎となる診療科です。
形成外科・美容外科のいずれでも扱い、保険診療の対象となる疾患・治療もあります。
眼瞼下垂症や腋臭症(わきが)など自分の身体でお悩みのことが保険診療の適用疾患である場合もあります。
Q5 巻き爪も手術が必要?
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個々の状態や程度により、比較的簡単な処置で改善が得られる場合から指趾の骨を削る必要のある場合まであります。
また、爪の陥入により感染を生じ、炎症を伴うような場合には、炎症が鎮静化した後に二期的に手術を行うケースもあります。
Q6 火傷した際の応急処置を教えて!
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まず行うことは熱源を断つことです。次いで患部を冷やします。小範囲であれば水道水で、広範囲であれば浴室のシャワーで最低5分から30分程冷やします。体の小さい小児の場合、長く広範囲を冷やしすぎると低体温を来すことがありますので過冷却とならないよう注意が必要です。アロエや牛乳などの植物や食品、また食品用ラップなどの非医療材料は患部の感染原因となるため使ってはいけません。
受傷後1~2日経ってから水疱(水ぶくれ)ができたり、皮膚損傷の深度が深くなったりすることもあるため、そのまま様子をみて良いか自己判断に迷う場合は、早期に外来を受診されることをお勧めします。
Q7 機械で誤って指を切断!まず、すべきこと
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指を切断してしまった際には、完全に離断した場合であってもそうでなくても出血しますので、まずは傷口を直接圧迫することで止血を行います。血の巡りが悪くなる原因となりますので、指の根元や腕や脚を輪ゴムや紐などで縛ってはいけません。完全に血が止まらなくとも傷口を押さえて止血をします。
完全に切断された場合には、切断端を水で濡らした清潔なガーゼなどで包んで袋に入れ、その袋を氷の入った容器(袋)に入れて運んで下さい。創部を口に入れたり、水などに浸けたりすることは、感染や切断端の状態を悪化させる原因となりますのでやめましょう。
スライサーなどで皮膚が薄くそげ落ちてしまったような時でも縫い付けることで傷が治癒することがありますので、受診する際には小さな断端でも持参してください。
形成外科外来のご案内
社会医療法人緑泉会 米盛病院
☎099-230-0100
【受付時間】月・水・金:8:30~11:00
【診療時間】月・水・金:9:00~12:00
お悩みがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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