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2021.02.03(最終更新日:2021.03.25) Dr.畑の 焼酎入門

第10回 焼酎で本当に消毒出来る!?

米盛病院の非常勤医師であり、焼酎マイスターの資格も持つDr.畑がお届けする鹿児島ならではの焼酎雑学。

 

 

皆様、明けましておめでとうございます。
米盛病院非常勤医師(兼 宇治徳洲会病院救命救急センター長)の畑です。

昨年は本当に新型コロナウイルスに振り回され続けた1年でしたね。早めに終息することを願うばかりです。 さて、当コーナーも10回目を迎えました。すごいですね。焼酎のネタはまだまだ尽きることがありません。

 

今年最初のテーマは新型コロナにも関連して、「焼酎で本当に消毒できる!?」にしました。
昔、テレビの時代劇で医者が傷口に焼酎を吹きかけるのを見たことがありますが、果たして焼酎で本当に消毒できるのでしょうか?

 

「蒸留」がポイント

 

昨年11月に鹿児島を訪れた時、天文館の「かごしま特産品市場 かご市」の入口に噴霧式の手指消毒薬が設置されていました。
職業柄でしょうか、私はアルコールの手指消毒薬があると必ず自分の手を消毒するようにしています。その時も、いつものように手指消毒。そして、驚きました!

なんていい香りでしょう!この香りは、まさしく芋焼酎ではありませんか!?全身を消毒薬まみれにしたい気分!(笑)
焼酎メーカーが作った消毒薬に間違いありません。

焼酎の製造工程で「蒸留」が行われますが、そこでアルコール濃度が一気に上がります。通常の焼酎の原酒は36%ほどですが、もう一度蒸留すると60%を越え、十分消毒薬として使うことができます。

 

アルコール濃度と消毒作用

アルコール濃度と殺菌力のイメージ

 

さて、この図はアルコール濃度と消毒作用の強さの関係を表したものです。
焼酎の原酒の濃度(36%)くらいから消毒効果が出てきます。

と言うことは、焼酎の原酒なら、時代劇の様に消毒薬として使える可能性があるということです。ただし、効果は限定的であり、全ての菌を殺すことは難しいでしょうね。

そして、消毒作用が最強になるアルコール濃度は6080%の間です。
皆さんは不思議に思われませんか? なぜ、100%に近くなると逆に消毒効果が落ちるのでしょう?

実はよく分かってはいないのですが、水とアルコールの組み合わせが最強の効果を生み出すらしいです。アルコールで細胞膜のタンパク質を変性硬化させ、細胞の中に入って行く「水」が細胞を膨らませて破壊する。そんなイメージでしょうか? ウイルスだとまた仕組みは違うはずですが…。

それから、もう一つ皆さんが気になっているだろうと思われることは、36%の原酒なら、お腹の中も少し消毒できるんじゃないかという疑問ですね。
キッパリ言っておきます。『できません』(笑)。

 

次号は「麹菌の学名を聞くと医者は青ざめる!?」です。お楽しみに!

 

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焼酎マイスター Dr.畑 

宇治徳洲会病院 救命救急センター長 / 米盛病院 非常勤医師 畑 倫明

焼酎と温泉をこよなく愛する医師。追求心が強すぎて、好きなだけでは飽き足らず、「温泉ソムリエマスター」に続き、このたび「焼酎マイスター」「焼酎唎酒師」も取得!

 

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