2021.03.25(最終更新日:2021.04.19)
第11回 麹菌の学名を聞くと医者は青ざめる!?
米盛病院の非常勤医師であり、焼酎マイスターの資格も持つDr.畑がお届けする鹿児島ならではの焼酎雑学。
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皆様、こんにちは。
宇治徳洲会病院救命救急センター長(兼米盛病院非常勤医師)の畑です。
焼酎入門もなんと11回目となりました。新型コロナ禍で1回休刊になった以外、丸2年も続いたことになります。ビックリですね。しかし、焼酎ネタはまだまだ尽きることはありません。
今回のテーマは「麹菌の学名を聞くと医者は青ざめる!?」です。
今回はいつもと趣向を変えて、ちょっと漫才風にやってみましょう。
M‐1グランプリ2019優勝のミルクボーイ風にご紹介
「属」までは同じで、その先の「種」が異なる
M‐1グランプリ2019優勝のミルクボーイ風にご紹介しましたが、いかがでしたか?
焼酎の麹も、日本酒の麹も、肺アスペルギルス症の原因菌も皆、アスペルギルス属です。
「属」までは同じですが、その先の「種」が違います。焼酎の麹(白麹と黒麹)や日本酒の麹(黄麹)には毒性はありません。
医師として、初めて麹菌の学名を聞いたときは、本当に「青く」なりました。我々医療関係者にとって、アスペルギルスと言えば、怖い「病原菌」だったからです。
「杜氏さんたちは大丈夫なんだろうか?」と本気で心配してしまいました(笑)。
人間に役立つ働きをしているアスペルギルスもたくさんいるんですねぇ。
ちなみに、最後に出てきたサッカロマイセスは「酵母菌」のことです。
それでは、お後がよろしいようで。
次号は「西洋はブドウと麦。日本はなぜこんなに多彩?」です。お楽しみに!

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焼酎マイスター Dr.畑
宇治徳洲会病院 救命救急センター長 / 米盛病院 非常勤医師 畑 倫明
焼酎と温泉をこよなく愛する医師。追求心が強すぎて、好きなだけでは飽き足らず、「温泉ソムリエマスター」に続き、このたび「焼酎マイスター」「焼酎唎酒師」も取得!