2024.01.18(最終更新日:2024.03.12)
第27回 『お通し』を出すと、外国人は怒る?
米盛病院の非常勤医師であり、焼酎マイスターの資格も持つDr.畑がお届けする鹿児島ならではの焼酎雑学。
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皆様、明けましておめでとうございます。焼酎マイスターの畑です。新型コロナが5類に移行して初めてのお正月ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 焼酎マイスターの私としては、皆様のお屠蘇が焼酎なのか、日本酒なのか、はたまた「灰持酒(あくもちざけ)」なのか気になるところです。
外国人から見た日本の「お通し」文化
さて、今回のテーマは「『お通し』を出すと、外国人は怒る?」です。どういうことでしょうか? コロナ禍が明けて、再び外国人観光客が増えてきました。私の住む京都は外国人観光客で溢れかえっていると言っても過言ではありません。そして、その分トラブルも増えます。特に多いのが居酒屋での「お通し」だそうです。
我々日本人には当たり前の「お通し」ですが、外国人にはそうではありません。「注文もしていないのに料理を出すなんて、どういうことだ!? お金など払わないぞ!」というわけです。言われてみれば、その通りですよね。もし、皆さんが居酒屋で飲んでいて、隣の席の外国人と店員さんが揉め始めたらどうしますか? 見て見ぬ振りでしょうか?
「お通し」を出されて怒ってしまった外国人の方が居たら
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実は、鹿児島大学の「焼酎マイスター養成コース」にはなんと外国語の授業もあるのです。日本の焼酎も外国へ販路を伸ばしていかないといけないし、また、外国からのお客様をもてなす必要もありますからね。英語の講師はアメリカ人焼酎マイスター、Maya Aley先生です。彼女は、「国際唎酒師」の資格も持ち、焼酎業界ではとても有名です。天文館の焼酎バー『鹿(ろく)』に行くとカウンター越しに会えますよ! 私はいつも「ただいま~」って言って入ることにしています(笑)。
さて、外国人と揉め始めた居酒屋に話を戻しましょう。さあ、皆さん、格好よく店員さんを助けてあげましょう! こんな感じで説明したらいかがでしょうか?
~ワンポイント英会話~
外国人が、居酒屋でお通しを出されて怒ったら…
The “お通し” is a welcome dish and the price of “お通し” is included in the table charge.
焼酎マイスターになるためには英語力も必要なのです(笑)。
ちなみに私はまだ一度もそんな場面に出くわしたことはありません。格好よく店員さんを助けてあげることを狙っているのですが…。まあ、そんな都合のいい話は転がっていないでしょうね。何はともあれ、今年も皆様にとって良い一年となりますように!
次号は「地理的表示『薩摩』とは?」です。お楽しみに︕
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焼酎マイスター Dr.畑
宇治徳洲会病院 救命救急センター長 / 米盛病院 非常勤医師 畑 倫明
焼酎と温泉をこよなく愛する医師。追求心が強すぎて、好きなだけでは飽き足らず、「温泉ソムリエマスター」に続き、このたび「焼酎マイスター」「焼酎唎酒師」に続き、「日本酒唎酒師」も取得!