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2020.09.23 INTERVIEW ~気になるあの方にお話聞きました~

背中を押せる広報を 小松尾 麻衣さん

地域の輝く方々を米盛病院の広報スタッフが取材。 お仕事へのアツい思いやモットーなどを伺います。 今回は、鹿児島県赤十字血液センター 広報担当の小松尾 麻衣さんにお話を伺いました。

目次

転機となった東日本大震災

同僚の皆さんと。チームワークばっちり

 入職7年目。現在は鹿児島県赤十字血液センター献血推進課に所属し、主に献血バスの行き先を決める業務や、献血を啓発する広報業務を担当しています。
新型コロナウイルス感染症の影響で、献血バスの行き先や場所が制限され、迷子のような状態ですが、課員全員で知恵を出し合いながら業務にあたっています。

 赤十字に興味を持ったのは、2011年に発生した「東日本大震災」のボランティアがきっかけです。当時は大学2年生。大学の許可が下りず東北には行けませんでしたが、GWを利用して廃校になった学校を避難所として整備するボランティアに友人らと参加しました。そこで、災害救護をされている赤十字の職員の方々のタフな姿を見て強烈に憧れたのを覚えています。

 他の会社に就職内定をいただいた後も赤十字への憧れを忘れられず、「私は赤十字で頑張るんだ!」と決意しました。迷いや不安よりも楽しみで胸一杯な気持ちでした。若さゆえの勢いですよね(笑)。
 結果的に、親に迷惑をかけずに無事就職できて良かったなと思います。

 当時大学では、キノコのDNAを環境浄化に役立てる研究をしていました。
そのため、自分のペースでひとり黙々と行う仕事をすると思っていたのに、周りとの関わりを広げていくような180度違う仕事に就くことになりました。このボランティアが人生の転機でした。

出会いがやりがいに繋がる

 昨年、鹿児島大学に伺った際、ある学生さんにふと呼び止められたことがありました。話をするうちに、その彼が数年前に献血に協力してくれた高校生だと気づきました。
 当時の体験がきっかけで、17歳から献血を始め、大学生になってもずっと献血をしてくれるようになっていました。献血や医療に対する考え方を少しでも変えるきっかけに、自分がなれる可能性があることが実感できとても嬉しかったです。

 また、毎年夏休みに、小学4~6年生を対象に「キッズ献血」というイベントを実施しています。医師役・看護師役・献血者役を決め、献血の模擬体験をしてもらいます。イベントの最後に記念品として、16歳になったらぜひ献血に協力して欲しいという思いを込めて、献血カードをプレゼントしています。
 今年の3月、小学4年生(10歳)の時にもらった献血カードを8年越しに持って献血に来てくれた高校生がいたんです。献血ができる歳になるまでずっと待っていてくれたみたいで、その気持ちが嬉しくて、うるっときました。 

未来に向けたアプローチ

献血会場で献血協力者と直に接する機会もある。「人との繋がり大事にしていきたい」

 献血の啓発活動は、今すぐ目に見えて成果が現れるものではないかもしれません。そのため、高校生や大学生など、今後半世紀にわたって献血ができる世代に向け、積極的にアプローチを仕掛けていくことが大事だと考えています。

 全国的に10代・20代の若い世代の献血は減少傾向にあります。授業カリキュラムや、立地・学校の造りの関係で献血バスが停められないというハード面の課題もあります。
 そこで、学校に献血バスが行けない代わりに、卒業式から4月までの期間に友達と一緒に献血ルームに来ませんかという「卒業記念献血」を案内しています。最初の1年目は参加校は鹿児島市内の2校のみでしたが、年を重ねるごとに徐々に増え、3年目となる昨年は9校が参加してくれました。今後さらに増やしていきたいですね。

 鹿児島はコロナ禍にも関わらず、今年度、九州で唯一20代前半までの献血者が前年比で増えている地域です。卒業記念献血や学校への啓発活動が数字に表れているのではないかと考えています。
 大人になると個人行動が多くなり、献血に来る方もお一人が多いですが、若い世代は34人と友達を連れて足を運んでくれます。初めての献血で友達と一緒に楽しく過ごせれば、良い思い出・良いイメージが今後も続くので、そういった点でも最初に友達と献血に来てもらえるのは嬉しく思います。

血液の「行く先の可視化」

 今後はもっとたくさんの方に、献血に行ってみようと思ってもらえるような、背中を押せるような広報が必要だと思っています。
 そこで、今私たちは「ありがとうの手紙」を募集しています。これは、実際に輸血を受けた方やご家族から、輸血のエピソードを手紙という形で提供いただく広報活動の一つです。
 実際に献血によって命が助かった方や、そのご家族の話を聞くきっかけがあれば、「自分の血液がこんな風に使われていくのか」と、献血の行く先が可視化されます。「その先」が見えれば、広報として幅が広がり深みが出るのではないかと考えています。

 輸血を受けられた方は、自身が献血を行うことができません。そのため、献血を受けられた方のありがとうの思いを手紙という形で新しい献血協力者へ繋いでいただくこの活動はとても意義がありますし、これは献血を受けられた方々にしかできないことだと思います。

仕事と趣味にいかせる資格取得を

実際に小松尾さんがデザインした献血記念ノベルティグッズの数々

 ゆくゆくはカラーコーディネーターの資格をとりたいと思っています。カメラ好きが高じて、画像の編集も好きなのですが、彩度や色調を整える中で、本格的に色の勉強をすれば、もっとかっこいい写真に仕上がるのではないかと思ったのがきっかけです。仕事でも写真を撮ったりチラシをデザインしたりする機会も多く、資格取得は一石二鳥です。

 色味を意識しながら献血記念のノベルティグッズを制作してみたところ、少し勉強しただけで、チラシの見栄えが全く違ってきて、仕事に直結するなと改めて感じました。

明日の自分のために献血に協力を

 ふとしたきっかけで、実は気軽に参加できる献血ですが、敷居が高いと思われがちだと感じています。まずは興味を持って欲しいと思います。このインタビューを読まれて少しでも興味がわいたら、周りの方を連れてぜひ献血にお越しください。

 現在は2人に1人がガンになる時代です。輸血の使用量の多くがガン治療に使われています。もしかしたら明日、来年、助かる命は自分の周りの大切な人かもしれませんし、ひょっとしたらご自身かもしれません。未来の自分のためにも、まずは行動していただけたら嬉しいです!

血液センターでは「献血ありがとうの手紙」を募集しています

(小松尾さんから皆様へ)鹿児島県の皆様に、輸血の重要性や献血に対する意識を持っていただくことを目的として、輸血を受けた患者様やご家族、医療に携わる皆様からの「献血ありがとうの手紙」を募集しています。
献血への感謝の気持ちや輸血に関するエピソードなどをお聞かせください。

【外部リンク】日本赤十字社 鹿児島県赤十字血液センター|「ありがとうの手紙」の募集について

【お問い合わせ】

鹿児島県赤十字血液センター 献血推進課
TEL 099-257-1623 / FAX 099-257-3144
E-mail kgsm-suishin qc.bbc.jrc.or.jp

【外部リンク】日本赤十字社 鹿児島県赤十字血液センター

 

Profile

小松尾 麻衣さん

1991 年、鹿児島市生まれ。
鹿児島県立甲南高校を卒業後、宮崎大学農学部に入学。
細菌(主にキノコ)の研究に没頭する。
2014年4 月入職。
趣味はスキューバダイビングとカメラ。モットーは「思い立ったが吉日」。

 

 

米盛病院 広報課スタッフ取材メモ

人との出会いや新たな発見に繋がるため、学ぶことは楽しいと話す小松尾さん。 献血啓発に尽力し、仕事もプライベートもチャレンジし続ける姿は輝いていました。

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