まわりの人たちの幸せな笑顔のために。米盛病院WEBマガジン SmaHapi(スマハピ)まわりの人たちの笑顔のために。緑泉会Webマガジン。

SmaHapi(スマハピ)まわりの人たちの笑顔のために。緑泉会Webマガジン。

2019.03.26(最終更新日:2019.03.26) Dr.畑の 湯けむり紀行

第5回 「温泉通の好きな温泉とは? vol.2」

 皆様こんにちは、米盛病院外科部長の畑です。『Dr.畑の湯けむり紀行』、5回目です。2年目に突入しました! 今後とも宜しくお願いいたします。さて、今回のテーマは「温泉通の好きな温泉とは? vol.2」です。
 前回も書きましたが、全ての温泉に個性があり、「良い温泉」も「悪い温泉」もありません。しかし、温泉通と呼ばれる人たちは、「個性の強い温泉」を好む傾向があり、前回は「濃い温泉」をテーマにしました。今回は「新鮮な温泉」がテーマです! 皆さんは温泉の「鮮度」を考えたことがありますか? 例えば、「源泉掛け流し」なんて言葉をよく耳にしますよね。それに対して、「加水」「加温」「循環」なんて言葉が入ってくると、ちょっと残念な感じがします。しかし、もちろんそれには理由があって、熱すぎたり、ぬるすぎたりすると「加水」や「加温」しなければならないことも多いのです。また、湧出量が少ないと「循環」せざるをえなくなります。でも、やはり温泉好きなら「源泉掛け流し」の方がいいですよね。ただし皆さん、「温泉掛け流し」にもいろいろあるのです! 今日はそのお話をしましょう。
 「源泉掛け流し」であっても、泉源からの距離が遠いとお湯の新鮮さは失われます。なぜなら、長いパイプで浴槽までお湯をひいて来る間に温度も変わるし、空気に触れて酸化もするし、ガス成分は抜けて行くし…と、いろいろ変化が起こるからです。では、温泉通が最も「新鮮」と考える温泉はどういうものでしょうか? それは、「足元湧出」と言われるものです。すなわち、源泉の上にそのまま浴槽を作ったような温泉のことです。足元からお湯が湧き出ていて、全く空気に触れることもなく、そのままのお湯を楽しむことが出来ます。しかし、実は「足元湧出」には非常に難しい条件があるのです。まず、自噴していなければダメです。さらに、源泉の温度が丁度良く、湧出量も十分で、しかも湯船を作れる場所にないといけません。温泉王国の鹿児島であっても非常に稀なのです。
 さて、そんな「足元湧出」の温泉、鹿児島県内のお勧めは、出水市にある「湯川内温泉かじか荘」です。皆さん、ここは最高ですよ。少しぬるめで、わずかにエメラルドグリーンがかった透明なお湯が、足元の砂利から渾々と湧き上がってきて、ときどき泡もぷくぷくと浮き上がってきます。しかもpH9.6の美肌の湯。ここは全国の温泉マニア垂涎の地なのです。まさに時間を忘れていつまででも入っていられますよ。どうですか、皆さん、「足元湧出」の温泉は? 鹿児島県内では、「湯川内温泉かじか荘」の他、指宿の「村之湯温泉」、出水の「白木川内温泉」なども足元湧出なので、ぜひ訪れてみて下さい。


  • 足元湧出の「湯川内温泉かじか荘」

次回は「温泉通の好きな温泉とは? vol.3」です。お楽しみに!

関連記事