2024.05.13(最終更新日:2024.07.03)
米盛病院の救急医療
一秒を救う。一生につなぐ。
2014年9月9日、与次郎への移転を機に救急科に注力し、整形外科に加えて脳神経外科、循環器内科、心臓血管外科といった診療科の拡充を図りました。また、回復期リハビリテーション機能の一層の充実化により、当院のコンセプトである「一秒を救う。一生につなぐ。」を具現化しています。今回の特集では「一秒を救う」救急医療についてご紹介します。
体制・設備について
米盛病院では救急外傷の治療をはじめ、命に直結する救急疾患に対応するため、脳神経外科、循環器内科、心臓血管外科などの診療科を拡充し、医療スタッフおよび施設・設備の充実化、医療技術・サービスの質の向上に努めています。24時間365日、ER、ICU、HCUなどの各部署が連携して外来から入院まで対応。14名(4月1日現在、兼務含む)の救急科医師を中心に、看護師、救急救命士など多職種が連携してチーム医療体制を整えています。
また、当院では患者さまが救急搬送されてから治療を始めるまでの時間をできるだけ短縮するために、初期治療から緊急手術までに必要な機器を集約した救急室「ハイブリッドER」などの設備を備えて患者さまの治療にあたっています。
診療内容について
一秒を争うような重篤な救急疾患に対応するために、専門性の高い診療科が連携して治療にあたっています。
循環器内科
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急性心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患の患者さまに対し、カテーテルを駆使した治療や検査を行います。
心臓血管外科・血管外科
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大動脈瘤破裂や大動脈解離といった大動脈疾患について、人工血管置換術や低侵襲のステントグラフト内挿術などを実施しています。
脳神経外科
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超急性期脳梗塞治療ではチームで迅速に対応。t-PA静注療法(静注血栓溶解療法)、脳血管内治療などを実施しています。2022年には日本脳卒中学会より「一次脳卒中センターコア施設」の認定を受けました。
外科・消化器外科・内視鏡外科
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けがなどの外傷から、急性腹症などの内因性疾患まで幅広く、24時間365日対応しています。
整形外科
重症外傷や多発外傷をはじめ、スポーツなどによる外傷、転倒による骨折などに対応しています。
プレホスピタル活動(民間救急ヘリ・ドクターカー)について
南北600kmに及び、多くの有人離島を有する上、陸地は湾で隔てられている鹿児島県の特性は、救急医療に不利といえます。治療までの時間を短縮するために、民間救急ヘリ「レッドウイング」、ドクターカーで早く駆けつけて治療を始める「病院前救護(プレホスピタル)」の体制充実を図ってきました。レッドウイングについては、鹿児島県との協定により、鹿児島県ドクターヘリに重複要請があった際や、多数傷病者事案の際に同ヘリの補完活動を行うほか、離島を含む遠方の医療機関からの依頼に応じて搬送を行う民間救急ヘリとしての役割も担っています。現在、それらの出動件数はどちらも年間300件前後と実績を重ね、増加傾向にあります。機動力を生かし、地域の救急医療に貢献していきます。
実績について
当院の救急医療の方針は「YES(Yonemori Emergency Serviceの頭文字)」。24時間365日、救急患者さまを「はい」と言って受け入れる体制づくりに努めています。
2023年度の実績については、救急搬送受入人数6,626人、ドクターカー出動件数374件、民間救急ヘリ出動件数235件、そして24時間救急相談ダイヤル#7099の利用件数は15,791件となっています。
受診について
急に頭が痛くなった、胸が苦しい、お腹がひどく痛むなど、突然に起こった症状で心配になった際、「病院へ行った方がいいのか?」「このまま様子をみてもよいか?」など迷われることがあると思います。当院ではそのようなご相談に柔軟にお応えできるように2014年から「米盛病院24時間救急相談ダイヤル#7099」を開設しています。救急救命士が伺った内容や症状に合った適切な方策をお伝えしていますので、お困りの際はお問い合わせください。現在一日平均43件のご相談を受けています。