2025.09.03(最終更新日:2026.02.06)
それ、脳からのSOSかも⁉|頭痛・ふらつき・もの忘れ…
気になるその症状、もしかすると脳からの大切なSOS のサインかもしれません。見過ごされがちな日常の症状を、クイズを交えてご紹介します。
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【監修】脳神経外科 波多野 勇人 医師
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日常生活で気になる症状がある場合、脳が原因であることも考えられます。「年齢のせいかな?」「気のせいかな?」と放置せず、一度、脳神経外科を受診することをお勧めします。
日常の小さな症状に気づくことが、自分や大切な人の命を救うことにつながります。
Q.脳の病気かもしれない症状はどれ?
- 年齢のせいかな?と思う歩行のふらつき
- 寝不足の日に少しクラクラする
- 買い物に行ったのに、何を買うか思い出せずに帰ってきた

「水頭症(特発性正常圧水頭症:iNPH)」のサインかも!?
脳や脊髄を守る脳脊髄液が、うまく流れずに頭の中にたまり、脳に圧力がかかってしまう状態を水頭症といいます。
高齢者に多い特発性正常圧水頭症は、脳圧はそれほど上がらず、症状がじわじわ現れるのが特徴です。
進行すると、
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・歩きにくさ(足が前に出にくく小刻み歩きやふらつきが増える
・もの忘れ(認知症に似た物忘れや判断力の低下)
・尿トラブル(急にトイレへ行きたくなる・間に合わない・尿失禁)
が現れることがあります。
治療法
手術で余分な脳脊髄液を細いチューブ(シャント)で身体の別の場所に流し、脳への圧力を下げます。
- 脳室腹腔シャント(VP シャント)術:頭の中にある脳室という部分からお腹にチューブを通して脳脊髄液を流します。
- 腰椎腹腔シャント(LP シャント)術:腰の骨の間にチューブを通して脳脊髄液を流します。
頭を手術する必要がないため、身体への負担が少なく、高齢の方でも手術を受けやすいという特徴があります。
- 脳室腹腔シャント術(VP シャント)
- 腰椎腹腔シャント術(LP シャント)
Q.放っておくと実は危険な症状はどれ?
- 片目が急に見えなくなり、30分ほどで回復した
- 目が疲れてぼんやり見える
- メガネをかけ忘れて遠くが見えない

「頸動脈狭窄症による一過性脳虚血発作(TIA)」の可能性があります。
首の左右を走る頸動脈は、脳へ血液を送る大切な血管。動脈硬化などで内側が狭くなると、血液の流れが悪くなり、血の塊(血栓)ができやすくなります。これを頸動脈狭窄症と呼び、脳梗塞の大きな原因のひとつです。
脳の血流が一時的に悪くなり、脳梗塞のような症状が現れる疾患を一過性脳虚血発作(TIA)といいます。短時間で症状が消えることが多いのですが、脳梗塞の前触れの可能性があるため、放置せず早期に病院を受診することが大切です。
進行すると、
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・手足がしびれる・ろれつが回らない
・視野が欠ける
・見えにくくなる
などの症状が一時的に現れます。さらに進むと、脳梗塞を起こし、半身まひや言語障害などの後遺症が長く残ることもあります。
治療法
- 生活習慣改善・薬物療法:血圧・コレステロール管理、糖尿病のコントロールや肥満の改善も大切です。血液をサラサラにする薬で血栓を予防しながら、禁煙・減塩・適度な運動などの生活習慣改善も重要です。
- 頸動脈内膜剥離術(CEA):首を小さく切開し、狭窄部分を取り除く手術です。
- 頸動脈ステント留置術(CAS):脚の付け根などから細い管を入れ、狭い部分をステントで広げます。
どちらの手術も、一般的な入院期間は1 週間前後で、年齢・狭窄度・全身状態に合わせて医師が選択肢をご提案します。

こんなときはすぐに救急車を呼ぶべき危険なサイン

以下のような症状が急に現れた場合は、すぐに救急車を呼んでください。
- これまでに経験したことがない急な激しい頭痛
- 片側の手足がしびれる・力が入らない
- 言葉が出ない・ろれつが回らない
- 片目が見えない・視野が欠ける
脳卒中のサインはFAST(ファスト)で覚えましょう。
▶ F (Face): 顔のゆがみ
▶ A (Arm): 片腕に力が入らない
▶ S (Speech):言葉が出にくい・ろれつが回らない
▶ T (Time ):発症時刻を確認して、すぐ119 番!
与次郎米盛クリニック 脳神経外科外来のご案内
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頭痛、めまい、手足のしびれ、顔面のけいれん、もの忘れなどは、脳の病気が原因の場合があり、MRI やCT などの画像診断を用いた精密検査を実施し、必要に応じて専門的な治療を提案しています。
紹介状をお持ちでない方も受診していただけますので、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。

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