あんべがわるい時に ~ケガ・病気ガイド~ 体が痛い、調子が悪い...そんなときに病院に行ってよいのか、どの科を受信したら良いかわからない、などの不安はありませんか?米盛病院の医師がそんな不安に役立つように疾患についてお答えしています。受診の際にお役立てください。 あんべがわるい時に ~ケガ・病気ガイド~

水頭症

病気の概要

脳は髄液と呼ばれる無色透明の液体に包まれ、浮かんだ状態で存在します。髄液は外部環境の変化や、衝撃から脳を守ります。髄液は脳の形状を保つ働きをするために毎日生産され、脳の周辺で吸収されています。
水頭症は、髄液が頭蓋骨の中で脳の内側や外側にある空間に過剰に貯まった状態をいいます。過剰に貯まった髄液によって、内側から頭蓋骨に向けて圧迫され、様々な症状が起こります。全年齢に起こりうる症状ですが、年齢によって症状は異なります。

症状について

2歳頃までの新生児や乳児期では、頭の大きさが変わり、頭部の柔らかい部分が高くもりあがることがあります。2歳以降の幼児期から成人期までは共通して、頭痛や吐き気・嘔吐が現れ、2歳以降の幼児期では精神や運動発達の遅れ、成人期では認知症、歩行障害が現れることがあります。

検査について

CT、MRIで、脳室と呼ばれる脳内の空間が広がっていることが認められれば水頭症と診断されることが多いです。

治療

水頭症の治療では、過剰に貯まった髄液を排出するためシャント手術と呼ばれる外科的手術が一般的に行われます。
シャント手術はカテーテルを使い、脳室から体内の別の場所へ向けてシリコンチューブを繋ぐことで過剰な髄液を逃がす治療方法です。
一般的には脳室から腹部の空間へ直接通す脳室腹腔シャント(V-Pシャント)が行われます。ほかにも脳から腰付近までつながる脊髄から腹部の空間へ向けて排出する腰部くも膜下腔腹部シャントなどが行われます。

病気の予防

新生児期には生まれつきの骨格や遺伝などで起こることが多く、それ以降は細菌・ウイルスなどによる感染や、出血性脳卒中(脳内出血、くも膜下出血)、頭部外傷など、頭の病気やケガが原因で発症することが多いです。
感染に対しては予防のためのワクチンの接種。頭の病気やケガが原因で発症する水頭症については、原因となる出血性脳卒中などの予防が重要です。高血圧、糖尿病、脂質異常症、心房細動の疾患を持っている方は治療を行うことに加え、飲酒・禁煙・運動・食事などの生活習慣を見直し、健康的な生活を送ることが大切です。

  • 脳神経外科

    頭痛やめまい、ふらつき、顔面の痛みやぴくつきなどの日常的な症状から、脳卒中(脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血)、頭部外傷などの緊急を要する疾患や脳腫瘍まで対応可能な体制を整え、安全・安心な医療を提供できるように努めています。 家族歴・高血圧症・糖尿病・高脂血症を持っていたりするなど、気になることがありましたらご相談ください。

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