診療科案内

整形外科

整形外科

当科は、1969年の「米盛整形外科医院」開院以来、50年以上にわたり鹿児島県の整形外科診療への貢献を続けてまいりました。現在では、整形外科の手術件数は全国でもトップクラスの実績を有しており、脊椎疾患や関節疾患、高齢者の転倒による骨折、さらには交通事故等による重症外傷まで、多岐にわたる分野の診療に対応しています。
当院の整形外科は、より高度な専門性を追求するため、「脊椎グループ」「関節グループ」「外傷グループ」「一般整形外科グループ」の4つのチームに分かれて診療にあたっています。
当院の「一秒を救う。一生につなぐ。」というコンセプトのもと、急性期治療から回復期リハビリテーション、そして社会復帰までを一貫してサポートいたします。

医局長あいさつ

当院は、1969年の開院以来、整形外科の専門病院として鹿児島の地域の皆さまと共に歩んでまいりました。 私たちが最も大切にしているのは、患者さんお一人おひとりの「痛みをなくしたい」「もう一度動けるようになりたい」という願いに、誠実に応えることです。当院では、高度な技術と先進的な医療用ロボット(Mako、Cirqなど)を導入する一方、患者さんご自身のお気持ちを尊重し、わかりやすい説明で心からの満足を得ていただけるよう努めることを基本方針としています。
特に当科には、手術への不安を抱えて受診される患者さんが多くいらっしゃいます。当科には、脊椎・関節・外傷・一般整形の各分野において専門性が高く経験豊富な医師が多数在籍し、手術が必要な場合も、安全性や患者さんの身体的なご負担など、あらゆる視点から治療方針を検討し、患者さん個々に適した治療方法をご提案いたします。
また、整形外科医だけでなく、救急科をはじめとする他科の医師や、リハビリスタッフ、看護師など多職種のスタッフが連携してチーム医療を徹底することで、手術前の不安解消から、術後の早期回復、そして社会復帰まで、サポートいたします。
当院は鹿児島市に所在しておりますが、鹿児島市外、さらには鹿児島県外から受診される患者さんもおられます。お近くの方も、遠方の方も、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。

米盛病院 医局長 兼 骨粗鬆症センター長
長谷 亨(ながたに とおる)

 

豊富な医師陣と、多様な症例への対応

当院の整形外科には各分野の専門的な知識と技術を持つ医師が約30名在籍しており、それぞれの領域ごとにチーム医療を行っています。

 

脊椎グループ

腰痛や足のしびれ、手のしびれなど、日常生活に支障をきたす脊椎疾患に対する診療を行っております。患者さんの負担をできるだけ軽減できるように、低侵襲(体への負担が少ない)な治療にも力を入れています。

  • FESS(完全内視鏡下脊椎手術):腰椎椎間板ヘルニアの治療において、直径約8ミリの内視鏡を使用し、8~10mmの小さな切開で手術を行います。筋肉や骨に対するダメージも非常に少ないため、従来の術式に比べて術後の痛みが少なく早期社会復帰が可能です。標準的な入院期間は3~4日です。
  • 高度なナビゲーションロボット手術:CirqやCIARTIC Moveといった先進医療機器を活用し、腰部脊柱管狭窄症や脊椎固定術など、複雑で高い精度が求められる手術の安全性を高めています。
  • 慢性痛への対応:薬物療法や神経ブロックで効果が得られない慢性難治性疼痛(特に脊椎手術後の下肢痛:FBSSなど)に対し、脊髄に微弱な電気を流して痛みを和らげる脊髄刺激療法(SCS)を実施しています。
関節グループ

変形性膝関節症や変形性股関節症など、軟骨のすり減りによって生じる強い痛みで日常生活が困難になった患者さんに対し、人工関節置換術を中心に治療を提供します。

  • ロボティックアーム手術支援システム(Mako)による高精度な手術:人工関節の設置精度が、術後の機能回復や耐久性、そして患者さんの満足度に大きく影響します。当院ではロボティックアーム手術支援システム(Mako)を導入し、CTデータに基づいた綿密な術前計画を、ロボットアームが正確に再現することで、極めて精度の高い手術を実現しています。
  • 豊富な手術実績:2025年度は人工股関節置換術を335件、人工膝関節置換術(全置換)を357件実施しており、多数の症例に対応しています。
  • シームレスなリハビリ:術後早期から集中的にリハビリを行い、家庭や社会への不安のない復帰(ADL:日常生活動作の回復)をサポートします。
外傷グループ

外傷グループでは、交通事故や高所転落、機械巻き込みなどの重傷外傷から、転倒などによる一般外傷、小児骨折まで幅広く対応しています。
当院でしか対応できないような外傷もあり、県内外から多くの患者さんが紹介・受診されています。
早期離床および早期社会復帰を目的として可能な限り早期に手術を行います。予定手術とは異なるため、急な日程変更が生じる場合もありますので、あらかじめご了承ください。

  • 24時間365日の救急体制:救急科や他診療科と連携し、特に緊急性が高い骨折や多発外傷に対しては、時間や曜日を問わず迅速に手術を実施できる体制を整えています。
一般整形外科

日常生活の中で生じる痛みやけがを幅広く診療します。患者さんが一日も早く元の生活に戻れるようサポートいたします。

  • 日々の生活で起こる急な痛みやけがに対応:日常生活における急なけがや長引く関節の痛みなど、あらゆる世代の身近な症状を全般的に診療します。
  • 手外科による専門診療:手指から手首・肘・腕まで、上肢全体の疾患を専門的に扱う手外科に注力しています。
  • リハビリテーションとの密な連携:外来でのリハビリ診察を通じ、治療から機能回復まで一貫した質の高いサポートを提供します。

 

整形外科の強みと特徴

救急対応について

救命救急センターとして、24時間365日体制で救急患者を受け入れています。

  • 重症外傷への迅速な対応と他科連携:交通事故や転落などによる多発外傷(複数部位の重い損傷)の治療において高い実績があります。頭部・胸部・腹部の損傷を伴う患者さんも多いため、救急科・脳神経外科・心臓血管外科など他診療科と連携し、迅速な治療開始による救命および後遺症の軽減に努めています。
  • ハイブリッドERの活用:初期治療から緊急手術までに必要な、さまざまな検査・医療機器(血管造影装置・CT・手術台など)を集約した救急室「ハイブリッドER」を駆使し、救急搬送から治療開始までの時間的ロスを削減することで、迅速な救命措置を可能にしています。
  • 骨折治療のスピード:特に高齢の患者さんに多い大腿骨近位部骨折(脚の付け根の骨折)については、早期手術がその後の回復を大きく左右するため、できるだけ早く手術を行う必要があります。当院では骨折後48時間以内の早期手術を心がけており、迅速な対応を徹底しています。
先進的な治療技術

人工関節や脊椎の手術において、安全性の向上と患者さんの負担軽減のため、先進技術を積極的に導入しています。以下はその一例です。

                                   
機器・術式 治療対象 特徴・メリット 画像
※クリック(タップ)で拡大
Mako
(メイコー)
人工股関節・膝関節置換術 ロボティックアーム手術支援システム。術前計画の再現性が極めて高く、人工関節の設置精度向上、術後疼痛の低減、患者満足度の向上が期待できます。 Mako
Cirq
(サーク)
脊椎・脊髄疾患手術 2024年、九州初導入の脊椎手術支援ロボットアーム。ナビゲーションシステムと連携し、スクリューの配置精度を向上させ、安全性の高い手術を実現します。 Cirq
CIARTIC Move
(シアティックムーブ)
脊椎・骨盤外傷・関節周辺 2024年、日本初導入の自走式モバイル3D Cアーム装置。術中に正確な3D画像を撮影可能で、脊椎や骨盤骨折の手術において、より高い精度とスタッフの負担軽減に貢献します。 CIARTIC Move
FESS
(フェス)
腰椎椎間板ヘルニアなど 完全内視鏡下脊椎手術。8~10mmの小さな切開で手術を行い、筋肉や骨に対するダメージも非常に少ないため、従来の術式に比べて術後の痛みが少なく早期社会復帰が可能です。標準的な入院期間は3~4日です。
[画像提供:リチャードウルフ株式会社]
FESS
スポーツ整形

スポーツによるケガ(スポーツ傷害)は、単に痛みを止めるだけでなく、ケガの原因となった姿勢や動作の改善が再発予防に不可欠です。

  • 専門医による診断と治療:日本スポーツ協会公認スポーツドクターの資格を持つ医師が中心となり、軽度な違和感の段階から、競技復帰までの段階的な支援を行います。
  • 理学療法士による専門リハビリ:外来リハビリテーションでは、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーやスポーツ理学療法認定理学療法士の資格を持つ理学療法士が在籍しており、競技特性に合わせた専門的なリハビリを提供し、再発予防を目指します。
  • 地域スポーツへの貢献:地域の中学・高校への出前講座やトレーナー派遣、YouTubeでの「部活動応援動画(種目別のストレッチ等)」公開、Jリーグチームの鹿児島キャンプ時のメディカルサポートなど、地域の中高生からトップアスリートまで幅広く支援しています。
回復期病棟やリハビリテーション、設備・人員の充実
  • 豊富なリハビリスタッフ:理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)など200名以上のリハビリスタッフが在籍しており、患者さんお一人おひとりに合わせたリハビリを提供しています。
  • シームレスなリハビリ体制:救急搬送後の超急性期から、回復期リハビリテーション病棟での集中リハビリ、さらには退院後の与次郎米盛クリニックでの外来リハビリや訪問リハビリ(マロニエ訪問看護ステーション「護国」)まで、シームレスなサポート体制を構築しています。
  • 専門的なリハビリスタッフ:与次郎米盛クリニックでは、アスレティックトレーナーや認定理学療法士の資格を持つスタッフが在籍しており、スポーツ復帰を目指す患者さんをサポートする体制を整えています。
継続的な骨粗鬆症治療
  • 骨粗鬆症と骨折予防:高齢者の大腿骨近位部骨折では、術後の二次骨折予防が重要です。当院では、医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、管理栄養士などが連携する米盛骨粗鬆症リエゾンサービス委員会により、入院中から退院後の継続的な骨粗鬆症治療を行っています。

受診の流れ

「脚や腰に痛みがある」「どこの病院に相談すべきか迷っている」という方は、まず与次郎米盛クリニックへお越しください。予約不要で、紹介状をお持ちでない患者さんも受診いただけます。(なお、園田医師・永吉医師・水島医師の診療は米盛病院でのみ行っておりますので、紹介状をお持ちでない場合は、制度に基づき、通常の診療費とは別に「選定療養費(特別の料金)」が発生します。)

手術件数

 

手術項目 2024年度 2025年度
脊椎固定術(頚椎) 58 73
脊椎固定術(胸腰椎) 245 334
頚椎椎弓形成術 105 121
脊椎除圧術(胸腰椎) 152 159
椎間板ヘルニア摘出手術 133 127
経皮的椎体形成術(BKP) 78 85
内視鏡下脊椎手術 18 60
脊髄刺激療法 2 23
関節鏡下手術 182 189
人工股関節置換術 321 335
(内Mako*) (181) (集計中)
人工膝関節置換術(全置換) 375 357
(内Mako*) (251) (集計中)
人工膝関節置換術(単顆置換) 11 7
(内Mako*) (11) (集計中)
人工肩関節置換術 18 19
脛骨高位骨切り術 1 3
人工骨頭挿入術 260 233
上肢骨折観血的手術 477 483
下肢骨折観血的手術 643 639
骨盤・寛骨臼観血的手術 55 31
一時的創外固定骨折治療術 90 104
軟部組織再建手術 2 16
その他 1,666 1,705
合計 4,892 5,103

 

よくある質問と回答

  • 与次郎米盛クリニックは、予約・紹介状なしで受診していただけます。ただし、待ち時間が長くなることがございます。あらかじめご了承ください。
    なお、園田医師・永吉医師・水島医師の診療は米盛病院でのみ行っておりますので、紹介状をお持ちでない場合は、制度に基づき、通常の診療費とは別に「選定療養費(特別の料金)」が発生します。

  • はい。鹿児島市外や県外からも多くの患者さんが受診されています。当院での治療後は、地元のかかりつけの先生にフォローしていただけるよう、連携も積極的に行っております。

  • はい。痛みが強くなくても、初期の軽い違和感の段階で受診することで、重症化の防止や適切なリハビリや生活習慣の指導により早期回復・予防に繋げることができます。

  • 外来リハビリは、医療機関を受診し医師がリハビリの必要性を認めると受けられます。リハビリを希望される方は医師へご相談ください。

 

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