上腕骨近位端骨折
病気の概要
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転倒などにより、肘や手をついたときの衝撃で起こることが多い骨折です。特に骨粗鬆症を有する高齢女性に多くみられます。
症状について
骨折部位の痛みや腫れ、変形、動かしづらさなどです。これらの症状が引かない場合は骨折の可能性があります。また、数日経過してから患部や周辺にあざができることも。さらに骨折の原因となった衝撃により、その患部の近くを通る神経が傷ついて、腕にしびれや痛みが生じることもあります。
検査について
X線(レントゲン)検査で診断を行います。
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ずれの小さい骨折
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ずれのある骨折
出典:日本整形外科学会パンフレット
治療
骨のずれが小さい場合は、三角巾などで固定する保存治療を行います。
手術をおこなう場合は、骨の中に芯として金属のピンやスクリューを挿入したり、プレートなどを用いて固定したりする方法があります。
粉砕骨折(砕けるような複雑な骨折)の場合は、人工の骨頭を挿入することもあります。
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髄内釘固定
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人工骨頭
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プレート固定
病気の予防
第一に骨を丈夫に保ち、骨粗鬆症を防ぐことが予防につながります。次に大切なことは、普段から体を動かしておくこと、家庭内で転倒につながりそうな要因を取り除いておくことなど、正に転ばぬ先の杖、が大切です。
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監修:長谷 亨
整形外科/関節グループ/骨粗鬆症センター長
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