慢性膵炎
病気の概要
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膵臓は、食べ物を消化する働きがある“膵液”を十二指腸に分泌しています。また、体内の糖分をコントロールする働きも担っています。慢性膵炎とは、この2つの働きが徐々に衰えていく病気です。主な原因は、長期間にわたるお酒の飲み過ぎや胆石、ストレスといわれています。一般的には40~50歳代で発症することが多く、発症すると病気は進行し、基本的に治ることはありません。
症状について
お腹や背中の痛み、お腹の上の方を押されると痛い、体がだるいなどの症状があります。腹痛は飲酒後や脂肪分の摂りすぎなどにより引き起こされ、長期にわたり繰り返し起こります。患者さんの中には、これらの症状をまったく感じない状態で病気が進行し、糖尿病を発症してはじめて慢性膵炎だと分かる方もいます。
検査について
血液検査や腹部エコー検査、CT検査、MRI検査などの画像検査を行います。内視鏡を使ったERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影法)検査を実施するケースもあります。
治療
慢性膵炎の治療は、病気の原因がアルコールなのかどうか、繰り返し起こっているかどうか、合併症があるかどうかを調べて、生活指導や食事療法、投薬治療を始めていきます。慢性膵炎はその進行過程によって「代償期」「移行期」「非代償期」の3つの時期に分けられ、治療はそれぞれに応じて行います。
- 代償期: 鎮痛薬や炎症を抑える薬の内服、断酒、脂肪制限、内視鏡治療など
- 非代償期:消化酵素薬・胃酸の量を少なくする薬の服用など
病気の予防
節酒や禁煙を心がけることが重要です。食生活では、脂肪分の摂りすぎに気をつけましょう。
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監修:川畑 活人
消化器内科
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